PEM-009/2009年8月26日
oaqkの記念すべきデビューアルバム「Munchen」(ミュンヘン)。ツインギターの織りなす切ない旋律のアンサンブルから、轟音ノイズ、激しく着実に迫り来るリズム隊は、不穏な空気と安らかな音色の交錯を垣間見られる。
セッションにて曲を制作するスタイルは、演奏の瞬間、瞬間にでているメンバー独り一人の感情の違いが曲をその終りへと運び、メタル、ハードコア、エモはもちろんだが、インプロバンド、スピリチュアル/チルアウトなども混ざり、ミニマル奏法にて区切り区切りに転換する楽曲はチャイコフスキー交響曲を彷彿させる。作品全体に暗雲な空気を簡単な方法で解消、展開せず、丁寧にメロディーとリズムを織り交ぜる世界観は必聴。